2016/07/16

月末の企画に向けて準備。

“出会いの対象は、所与ではなく、所与がそれによって与えられる当のものである。”
「差異と反復」ジル・ドゥルーズ

“受動的総合の至福”から抜け出ること。人は考えるのではなく、考えさせられる。動くのではなく、動かされる。人間が意志を持って物事を遂行しているというフィクションから抜け出て、思考を強制する暴力-シーニュと出会う。考えさせられ、動かされる可能性が呼び込まれることを願って、近所の公園で開催されている盆踊りを見に行く。


池袋西口にゅー盆踊りmemo

・“踊り”を前提にしない 発生すると考える  なぜ“踊り”になるのか
・劇場の、見る踊り、発生源を考える
・同一の発生源から踊り以外の発生はありうるか

◯にゅー盆踊りの発生
あうるすぽっと(劇場)、コンドルズ(ダンスカンパニー)企画製作


’にゅ~盆踊り’は、圧倒的人気を博する男性だけのダンスカンパニー‘コンドルズ’主宰、
振付家・ダンサーの近藤良平さんが創作した‘にゅ~’なオリジナル盆踊り。
近藤良平さん・コンドルズならではのユニークな仕掛けも満載、今年で9年目を迎えます。

集い、踊ることは楽しい
だからその楽しさを使って池袋の街を盛りあげよう!
2008年夏、その想いを胸に、近藤さんとあうるすぽっとは‘にゅ~盆踊り’をスタートしました。
まずは劇場でワークショップと公演が一体となった企画を開催したのです。

「自分の住んでいる街を自慢したいよね~」
そう語ってくれた近藤さん、実は池袋に住んでいます。

このとしまを面白くしたい、
そして、みなさんと一緒にもっともっと街を元気にしたい。
そんな思いを込めて
2009年夏、劇場から池袋の街へと飛び出しました。

ユニークで活気あふれるこの盆踊りは毎年大盛況。
少しずつ街に浸透していきました。

~公式サイトより
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新しい盆踊りではなく、盆踊り仕様の祭り
レジャー、非日常、ハレ(浴衣、屋台、etc)


来場者は踊ることよりも(踊りのある)場所に集うことが目的となっているよう
(見かけた知的障害らしき女性。音頭、お囃子に合わせることなく独自のリズム、足踏み、手振り。外見でリズムに合っていないからといってリズムを無視しているとは限らない。場所に集うことよりも一人で踊りに向き合うことが目的のように見えるが、お囃子や、音頭があるからこそこの場所を訪れたのかもしれないし、盆踊りの輪から離れているからといって一人で踊っているとも限らない。輪の外で踊っているとも限らない。)

西口公園、ホームレスのいる風景が違って見える
(飲酒、地べたに座ることの正当化)

個、階級の消失 
(ただし浴衣着衣によって可視化される階級)

にゅー盆踊りが一般(差異を抜き取られたイメージ)化した盆踊り仕様の祭りなら、劇場で見る舞踊は、一般化した演劇-劇場仕様の踊りと言える

にゅー盆踊りは、新しい盆踊りを創造するのではなく、盆踊りが開催されることによって人が集まる場を形成することを目的としているので、踊りが発生する根拠を問う必要がない

盆踊りとは、こういうもの、だから

※盆踊りの起源を調べること、ただし、現存する継続して開催されている盆踊りも、思いつき、見よう見まねを起源とするものがあるに違いないので、本質主義的にならないこと
舞台上で見られる踊り(踊りを見ること)も、参加型の踊り(踊りに参加すること)も特殊形態として語るべきで、本来あるべき姿として何物も想定しない


◯にゅー盆踊りの役割

盆踊りへの参加、コミュニティ形成、フェスティバル/トーキョーの宣伝、娯楽、募金活動(熊本、福島、文化(盆踊り、劇場、コンテンポラリーダンス、民謡、地域芸能)の普及