2016/07/12

あまりに面白くて続けて2度見てしまったフィンチャー「ドラゴンタトゥーの女」のリメイク元、スウェーデンで製作された「ミレニアム」3部作を見終えた。原作著者のスティーグラーセンが残した小説は第4部まで翻訳されているらしいので、続きは小説を読もうと思う。第4部は別の著者が執筆しているよう。日本語吹き替えに切り替えて、海外ドラマを見る気楽さで長尺のテレビドラマ版を見たが、いたるところに女性蔑視表現と、それに対する怒りが満載で、見ていてこちらも熱くなってくる。wikipediaによると、原作著者が15歳の時に女性が輪姦される現場に居合わせたが、何もせずに立ち去ってしまったことが、テーマの元になっていて、その被害者女性の名前が“リスベット”だったとか。フィンチャー版でルーニーマーラが演じていたリスベットを演じているのはリドリースコット「プロメテウス」の主演女優だった。明け方に見たのは「アタックザブロック」。貧困層が多く暮らすイギリスの団地に地球外生命体が襲来するという荒唐無稽な話だが、想像以上に面白かった。イギリスのEU離脱を導いた国民投票の背景も思い起こされた。おそらく、都市部で離脱に投票した国民の多くはこんな場所に住んでいる人たちなんじゃないだろうか。主演はスターウォーズ「フォースの覚醒」に出ていた人で、マリファナを買いにくる若者を演じていたのは、先日池袋シネリーブルで見たナショナルシアターライブ「夜中に犬に起こった奇妙な事件」で自閉症を好演していた役者だった。